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空気人形

前々から見てみたいと思っていた空気人形。まぁ本当ははヒロイン役のぺ・ドゥナに一目惚れしただけなんだけどね

いやー、見てよかった
とても可愛い、本当にお人形さんのような可愛さと、たどたどしい日本語がたまりませんでした。

 

っと僕の個人的な趣味はこのくらいにして先ずは監督と出演者の説明をしたいと思います。
監督は是枝裕和、この方は最近では「海街diary」の監督をやったり、有名なのはあの福山雅治主演のカンヌ映画賞にも選ばれた[そして父になる」の監督です。
僕はぺ・ドゥナちゃん目当てで見たので全く監督が誰だとか考えていませんでしたので、見終わったあとに知りました。
出演者はヒロインである、空気人形、イズミ役のぺ・ドゥナ
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そして空気人形の持ち主であり孤独で残念な男を演じるのはあの芸人の板尾創路‼︎この方結構役者顏ですよね。主演ではないですが、世の中に不満を持ち、憂鬱で根暗な雰囲気が良く出ていてとてもしっくりきました。
そしてイズミの仕事先の同僚純一を演じるのはARATAです。
僕この人とても好きで、ピンポンで彼を知り、少し前ですがドラマのリッチマンプアウーマンの時がMAXで好きでした。なので途中から出てきて一人で興奮してました。
 
出演者紹介はこの辺にして、次は本作のあらすじをちょっと紹介します。
タイトルからご察しの通り主人公は空気人形なんです。それがひょんなことから魂が宿り持ち主がいない間に外に出て人間生活を送るって話です。
持ち主が仕事から帰ってくるまでは外出できるのですがなんとイズミはレンタル屋でバイトするんですね(笑)。
その仕事先で純一と出会い、初めて恋をするんです。
しかし持ち主が帰ってくるまでしか外出できないので、帰ってくるまでには家に戻って服も着替えて瞬きもせず人形に扮し、持ち主のものに戻るんです。
そんな日を送り徐々にイズミは人間らしく成長しつつ、人形としての存在が虚しくなっていくのです。
空気人形は主演のぺ・ドゥナの本当に人形なんじゃないかと思うくらいの可愛さ、愛おしさと、あぁこんなおじさんいるなぁー、本当に生きてるだけ、ただ食いつなぐために生活し、上司に怒られながら、ストレスを一人で抱え生きてる持ち主を演ずる板尾創路、そして魂を宿ったイズミに日々新たな感情を与え、優しく包み込むARATA、他脇役も様々な意味を持って出演しています。
是非、みなさん手にとってみてください。せめてぺ・ドゥナの可愛さだけでも体験してください(笑)
 
 
 
ここからはネタバレありの感想
 
イズミに魂が宿り、自由に動き回ることが可能になった。しかし日が暮れる前には持ち主のもとに帰らなければならない。
そこがなんとも言えず儚くて、神様の気まぐれで魂が宿ったとはいえ、人間の真似事ができるようになった人形が、感情や思考を持ちながらも人形に戻るんです。いわば奴隷のようになるんですね。
ただの人形なら感情も意思もなく、ただ持ちぬだけのものでもいいと思うんですが、なまじ感情を持ってしまうと人のものになるっていうのはなかなかキツイ。
だってみなさんもそうでしょ、自分が誰かのモノになるっていうのは。
そんな人形はイズミという名で(持ち主が名付けた)外に出て、なんとバイトをするんです(笑)
僕ならせっかく外に出られたのなら、バイトはしないですねー。
だってお金なら持ち主のを使えばいいわけですし、まさか人形が金を盗むなんてことは考えないから、バレることもない。だから存分に持ち主のお金を使ってショッピングしたり、遊びに行ったりすると思うんです。
でもイズミはヒトと接したかった。
人形ではなく人として人と接したかったんだと思うんです。そして出会ったのが純一。
彼の包容力は半端ない。だって目の前で人間だと思っていた子から空気が漏れだんだんしぼんでいくのを見、一瞬動揺するもすぐに破れた穴から自分の口で空気をいれ助けたんです。このシーンが唯一人形と人間とでしかできない愛しかた、交わり方だと思うんです。これって考えによっちゃすごいことですよ。だて好きな人の空気(イズミにとっての血液のようなもの)で生きていくってことですよ。とってもロマンチックで支えられて生きている感じがとても人間らしくてお気に入りのシーンです。
この映画最初はイズミのかわいさに目が行きますが人形と人間というあきらかな差をなんとかうめようとするイズミとそれを支える純一のはかなさが一番の魅力だと思います。